
中学受験の学校選び、情報が多すぎて迷う。オススメの本あるかな?



じゅそうけんさんの本は、学校選びの独特の視点で面白く一読の価値があります。
- じゅそうけん『中学受験 子どもの人生を本気で考えた受験校選び戦略』は学校選びを「構造」で考える本
- 別学か共学か、管理型か自由型か、進学校か附属校か…迷いやすい論点の整理ができる
- 男子校(女子校)のリアルなメリット・デメリット(衝撃のデータも)
- 発達特性のある子の学校選びのヒント
- 最新トレンド(共学化ブーム、湾岸エリアの受験率など)
- 我が家のリアルな体験と気づき(マトリクスのズレも含む)
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中学受験トーク好き!じゅそうけんさんの本を選んだ理由


中学受験は年々過熱化しており、子どもの数が減少しているにも関わらず、中学受験人口は増え続けています。
そんな中、じゅそうけんさんが受験・学歴について語るYouTubeを拝見し「面白そう!」と思い、この本を手に取りました。
学歴評論家のじゅそうけんさんは、とにかく楽しそうに受験や学校選びを語るのが印象的です。
さらに「利確」「コスパ」といった用語を交えながら語るスタイルが新鮮で、受験そのものをエンタメとして楽しんでいるご様子。
私は地方の私大出身・・・。



大学について語る資格はないと我ながら感じてるので、語ったことはありません。
ポジション的にも、学歴トークには基本、踏み込まない主義。
東京に出てきて気づいたのは、“あの大学は〜” とか “◯◯大卒っぽいよね〜”と語る方々は、GMARCH以上の東京の大学出身者が多いということ。
特に、私大出身の方のほうが、学歴トークを好む傾向があるように感じます。(あくまで個人の印象です)。
そして、慶應・早稲田・一橋といった名門大の出身者の中には、東大へのコンプレックスを抱く人も少なくないと聞きました。
(これは実際にその大学を卒業された方から伺った話で、私見ではございません。)
じゅそうけんさんは、早稲田卒で賢く、まさにそうした“学歴を語る層”にぴったりハマる存在。笑
そんな彼の本を読んでみて、印象に残ったポイントを自分なりの視点でまとめてみました。
『受験校選び戦略』は学校選びを構造で考える本


『中学受験 子どもの人生を本気で考えた受験校選び戦略』は、学校選びを「構造」で考えるためのフレームワークを提示してくれる一冊だと感じました。
主要な軸は以下の3つ。
- 別学か?共学か?(男子校・女子校か?共学か?)
- 管理型か?自由型か?
- 附属校か?進学校か?
これらの軸で学校を整理し、家庭の価値観やお子さんの特性に合わせて「合う学校」を絞り込むための実践的なガイドブック。
さらに、共学化の流れや地域別の受験人口動向といった最新トレンドにも触れており、リアルな学校選びの参考になります。
一方で、首都圏の学校が中心となっているため、掲載校が読者にとって「通学圏内とは限らない」点は少し気になりました。
現実的に考えると、学校への通学時間・距離は、学校選びにおいて無視できないポイントですよね。
とはいえ、学校を構造的に捉えるという発想自体は斬新で、学校選びの方法として新鮮な切り口だと感じました。
印象的なポイント① 受験校マッチング診断(別学/共学・管理/自由)


本の中では、学校を「自由型・管理型・難易度」というチャート・マトリクスで整理しています。
我が家は、選択肢が多いという理由で別学、つまり男子校を選びました。
一方で、周りの女の子を見ていると、意外と「絶対に共学がいい」というこだわりを持って、共学だけを受験する子も少なくありません。
我が家にはその発想がまったくなかったので、そこは新鮮に感じました。
我が家が重視していたのは、
「通いやすい距離かどうか?」
「偏差値や校風(教育方針や子どもとの相性)」
といった現実的なポイント。
実際、周りでも“第一志望は男子校だったけど、結果的に共学に進学した”というケースもあります。
そうした中で、この本は「学校選びを構造的に捉える」視点は独自性があり、面白いと感じました。
じゅそうけんさんのマトリクスのズレは多少あると感じることも
ただ、この本の中に出てくる「自由型・管理型・難易度のチャート・マトリクス」は、リアルな印象と少しズレているかも…という点です。
うちの子はどちらも左上に位置する学校に通っていますが、「自由度の位置が逆では?」と感じました。
偏差値も筑駒が一番高い印象ですし、ここはもっと高いんじゃ?と感じる学校はいくつもありました・・・。
Kindle版からの図で、半分に分かれているため少し見づらいかもしれません。
各学校の難易度は年々変化しており(一部を除き)、昔のイメージのままでは当てはまらないことも多い印象です。
そのため、このマトリクスはあくまで傾向をつかむための参考資料として捉え、相関性は年々変わるものと考えておくほうが良さそうです。
初期の方向づけとしては有効ですが、最終判断は「学校説明会」や「文化祭」で実際の校風を確認することをおすすめします。
やはり、通学距離や雰囲気など、現場でしか分からない“肌感”は大きいと感じます。
じゅそうけんさんの魅力「絵に描いた餅トーク」
じゅそうけんさんのYouTubeや著書をいくつか拝見して感じたのは、賢くて、分析もリサーチも徹底しているということ。
ただ一方で、ご本人が実際に都内の中学に通っていたり、お子さんを通わせているわけではないため、時折、ちょっと「絵に描いた餅トーク」だなと感じる部分もあります。笑
とはいえ、それが彼の魅力でもあるのですが。
どこか客観的で、受験トークを楽しんでいるスタンス。
この少し距離のある視点が、新鮮で面白いのだと思います。



ほめてます!(笑)じゅそうけんさんのトーク・視点は面白いので。
印象的なポイント② 男子校・女子校 VS 共学のメリット・デメリット


じゅそうけんさん、このネタお好きなご様子で、YouTubeでもアツく語っていました。
男子校は超絶マイノリティで、男子校・女子校の別学は減少傾向
男子校は実は超絶マイノリティで、共学化ブームが沸き起こっているそう。
共学化が進む要因としては、少子化によって生徒の数を確保しにくくなっているのも理由の一つ。
保護者も男女別学校を避ける風潮があるようです。
ただ、首都圏の中学受験では依然として男子校・女子校の選択肢が多く、いまだに共学校の選択肢が多いわけであありません。
そのため「共学をあえて選ばない」家庭も少なくありません。
そのため、この“男子校が超絶マイノリティ”という事実には正直驚きました。
衝撃のデータ:男子校のデメリット
先に言っておきますが女子校のデメリットはないようです。
うらやましい・・・。
衝撃の男子校のデメリット↓
男子校出身者は将来女性とのコミュニケーションにおいて苦労する傾向にあったり、生涯未婚率が高くて短命だったりする
息子が2人とも男子校に通っている親としては、正直ショック。
ママ友(お医者さんの奥さま)も「うちの夫、男子校出身だから女性の扱いが下手で…」と言っていたのを思い出しました。
進学実績では別学(男子校・女子校)のほうが優れている印象があり、良いイメージを持っていました。
でも、データで見ると、そんなデメリットもあるんだなと。
じゅそうけんさん曰く、医学部進学だと男子校のメリットを帳消しにできるデータがあるそう。
別学(男子校・女子校)のメリット
何度も言いますが、女子校のデメリットはないそう。
では別学のメリットとは?
- 学生生活の満足度が高い
- 進学実績も良い
一方、男子校のデメリットは?
- 自由恋愛市場においては、その特殊な6年間がマイナスに働いてしまう可能性
- 男子校出身者は恋愛や結婚で不利になるデータがあるが、女子校は該当せず
- 医学部進学なら男子校のデメリットを帳消し
とはいえ、男子校出身者で幸せな人はいくらでもいるので、あまり気にしすぎなくても良いのかなと思いました。
印象的なポイント③ 進学校 VS 附属校 大学受験で後悔しないために


ここでいう進学校とは、全員が大学に進学することを前提とした学校。
附属校は、エスカレーター式で大学まで進学する生徒が60%を超える学校です。
少子化で増える大学への内部進学枠
少子化の影響で入学者の確保が難しく、大学側が早めに生徒を確保しようと、内部進学枠が年々増加しているそう。
高校と大学が提携して学習指導を行い、推薦枠などもある「提携校」も増加しているとのこと。
中学受験燃え尽きのリスク:御三家でもMARCHに?
そして知らなかったのがこの話。
御三家クラスの中学に入ったのにもかかわらず、6年後にはMARCHに合格する学力もないというのは一定の確率で起こり得る話です。
実際、中学受験で燃え尽きてしまったり、高校受験がない安心感から勉強しなくなる子は少なくありません。
「合格=ゴール」になってしまうリスクは、どの家庭にもあるのかもしれません。
附属校の最大のメリット:「利確」という言葉
じゅそうけんさん曰く、附属高の最大のメリットは
12歳の中学合格時点で最終学歴を『利確』できる。
この言葉がめっちゃじゅそうけんさんぽいです。笑
確かに、早い段階まで大学まで決まるのは親としては安心感は大きいですよね。
附属校のデメリット:行きたい学部がない・内部競争もある
一方で、附属校のデメリットも。
- 行きたい学部が内部進学先の大学にない
- 最終学歴を考えると、中学受験の労力に見合わない可能性がある
- 内部での競争があり、希望する学部に入れる保証はない
進学校と附属校、どちらにもメリット・デメリットがあるので、お子さんの性格や家庭の方針で選ぶことになりそうです。
ママ友から聞いて「へぇ〜」と思ったのが、慶應大学の医学部に内部進学で入るのは至難の業で、相当優秀な成績を収めていないと難しいということ。



慶應医学部は大学から入る方が多いそう。知りませんでした。
印象的なポイント④ 管理型の手厚さ VS 自主性の自由型?


「受験監獄」「刑務所」などと言われる管理型の学校もあるそう。
最初はそんなのイヤと自由型一択と思っていましたが、それは単なるイメージでした。
自由型の学校に入った後に、管理型のメリットを感じる場面も多々あるため、事前に学校毎の対応をチェックしておくことをオススメします。
管理型の特徴:面倒見が良い、受験サポートが手厚い
管理型は、面倒見が良い、受験サポートが手厚いなどがメリットがある一方で、自主性が育まれにくいという側面も。
入学難易度と比較すると進学実績が良いのも特徴です。
ただし、大学入学後にハメを外しすぎてしまう子もいるそう。



管理型の進学校によっては、大学の留年率が高いというウワサも。
自由型の実態:留年や学力低下などの問題も…
自由型は自主性重視型の学校で、個性や自立心、責任感が伸ばせる、考える力がつくというメリットがあります。
一方で、学習指導のサポートがほとんどないというデメリットも。
そして、驚いたのがこのパート
慶應普通部や中等部の進学先の慶應義塾高校は、かなり自由な校風で知られますが、実は、例年学年の1割程度が留年しているのです。
「自由な校風」と聞くと、良いイメージを持ちがちですが、裏を返せば“自分で学びを進められない子には厳しい環境”ということ。
サポートが薄い分、自己管理力が求められるのだと思います。
実際、あの有名な野球選手・清原さんの息子さんも留年されたことは、よく知られていますよね。



我が家は2人とも自由型の学校へ行ったのですが、思った以上に自由でドキドキします。
印象的なポイント⑤:発達特性のある子の学校選び


この本で印象的だったのは、発達特性のある子どもについてのパートがあったこと。
我が家の長男は診断されたわけではありませんが、ASD(自閉スペクトラム症)の傾向が多少あると感じていました。
著者のじゅそうけんさんご自身も、クリニックで一部ASDの傾向が見られると指摘されているそうです。
ちなみに、イーロン・マスク氏もASDであることを公表しています。
ASD傾向のある子は別学が合う?
本の中では、
ASD傾向のある子は、男女別の中高一貫校などが合うのではないか?
おそらく、予測可能で分かりやすい環境の方が安心して過ごせるという意味だと感じました。
実際、うちの上の子もその傾向があり、男子校を選びました。
その選択は合っていたようで、本人もとても満足しています。
発達障害の子と内申制度のミスマッチ
そして、本の中で、じゅそうけんさんご自身の体験談が印象的でした。
ちなみに、子ども時代の私は明らかに「中学受験向き」でした。
中学校で実施される実力テストなどでは常に学年上位で、得意科目では何度も学年一位を取ったこともありましたが、当時から先生に好かれるタイプではなかったため、内申は全体でオール4弱と散々な結果でした。
中学入試や大学入試のように、単純にペーパーテストの点数順だけで合否が決まるのであれば自分はトップ公立高に受かったのに…としばらくの間引きずったのをよく覚えています。
(当時の愛知県は入試の評価比率の約4割が内申点となっていて、当日のペーパーテストでの逆転合格はほぼ不可能だった)
この話を読んで、発達特性のある子にとって、評価の仕方が合っているかどうかは重要だなと感じました。
中学受験はペーパーテストの点数で合否が決まるため、そういう意味では、発達特性のある子にとって相性が良い一面もあるのかもしれません。



うちの子は小学校の先生に中学校ではやっていけない&心配だと言われまくってました。
なので、私立だと何も言われず、内申も気にせず、楽しく学校に通えてるのが何より!
特に男子校は、男子の扱いに慣れていて対応がおおらかな印象です。
中学受験のトレンド:共学化ブームと地域別の受験動向


この本の良いところは、最近のトレンドも網羅しているところ。
東京23区は少子化に逆行?湾岸エリアの中学受験率は7割超?!
東京23区は少子化に逆行して児童の数が増加傾向にあるそう。
特に湾岸エリア(中央区、江東区、港区、品川区など)は劇的に児童が増加していて、湾岸エリアの子どもの7〜8割は中学受験をするとのこと。
これは驚きの数字ですね。
中学受験トレンド・共学化ラッシュ
中学受験の中堅校以下では共学化ラッシュが起こっているそう。
全国約4,800の高校のうち
- 男子校は約2%
- 女子校は約5.6%
ここ数年で偏差値を伸ばしたのは共学ばかりで、逆に偏差値を落としているのは男女別学が多いとのこと。
渋谷女子高等学校は1996年に渋谷教育学園渋谷(渋渋)として共学化・改称し、国際教育と帰国生受け入れを軸に教育方針を刷新。
その自由な校風と難関大学への高い進学実績により、現在では首都圏屈指の超人気進学校となったのは有名ですよね。
都立校のレベルも上がってきている
近年、都立校のレベルが着実に上がっており、有名私立進学校とのダブル合格の末に、公立を選ぶ生徒も増えているそう。
学費の負担を抑えながら、質の高い教育を受けられる選択肢が広がっているのは大きなメリットですね。
「受験校選び戦略」の評判・口コミまとめ
実際にこのじゅそうけんさんの「中学受験 子どもの人生を本気で考えた受験校選び戦略」の口コミ・評判をチェックしてみました。
「受験校選び戦略」の悪い口コミ・評判
正直、これを悪い口コミと言って良いのか?というところですが、
私も同じことを感じました。
駒東は、男子御三家ではないのですが「四天王」と呼ばれるほど人気があり、偏差値も高く、進学実績大変素晴らしいのでマトリックスに入ってないのは疑問。
知り合いの東大理Ⅲ卒の方も「駒東」出身者。
女子の鷗友も吉祥女子は、豊島岡女子と共に「新御三家」として挙げられる位人気なので、入ってないのは?でした。
X(Twitter)上では悪い口コミや評判は、これ以外に悪い口コミや評判は見つかりませんでしたが、レビューサイトなどによると
以下のようなコメントがありました。
- 御三家や難関校ばかりで中堅校についての情報が少ない
- また聞きが多い「知人曰く」「〜だそう」など
- 内容がうすい
- 首都圏の人向け
本の内容が、そもそも「有名校・難関校」「首都圏エリア特化」なので、それは事前に把握しておくことをオススメします。
「受験校戦略」の良い口コミ・評判
じゅそうけんさん、卒業生(大人の方)へのリサーチはバッチリなので、卒業生からするとよく調べているという印象になると感じました。
生徒や学校、保護者へのリサーチはちょっと少なめかもしれません。
確かに、婚活や就活までを視野に入れて書くのはじゅそうけんさんならでは!
偏差値以外の学校選びの軸の本としては独自の視点があり、とても良い本だと思います。
まとめ:学校選びの新しい見方を提供してくれる本


この「中学受験 子どもの人生を本気で考えた受験校選び戦略」は、こんな方にオススメです。
- 学校選びの情報が多すぎて、どう整理していいかわからない
- 別学か?共学か?管理型か?自由型か?迷いやすい論点を整理したい
- 子どもの特性や家庭の価値観に合う学校を「構造的」に選びたい
- 受験のコスパ(投資対効果)をフラットに考えたい
- 首都圏在住で、有名校・御三家などの高偏差値帯の学校を視野に入れている
じゅそうけんさん独特の語り口で、楽しみながら学校選びの軸を整理できる本です。
ただし、マトリクスはざっくりと「傾向をつかむ」ために使うのが、おすすめです。学校選びに迷っている親御さんには参考になることうけあいです。
本はこちら↓
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中学受験に向けた道のりが、あなたとお子さんにとって明るく充実したものになりますように!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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